2020年01月03日
千住博さんの襖絵

2000年11月 栃木・白根山と弥陀が池 ーー 「おじさんの山旅6・チル写真館」より
きのう、NHK・BSで千住博さんの襖絵の話を取り上げていた。タイトルは「空海の宇宙(そら)を描く」。
高野山の金剛峯寺の二つの部屋の襖絵を着手してから完成までのストーリー。実際に襖としてのデビューは今年の10月とのことでした。
二つの襖絵は結局は崖の絵と滝の絵として完成する。
千住博さんを知ってはいるが、作品を挙げよと言われても残念ながら浮かんできません。私はその程度の前知識しかありません。
風邪ゆえにホットカーペットの上でゴロゴロしながらテレビを見ている。たまたま面白そうだなと思ったのが「空海の宇宙を描く」だった。
何に感心したかと言えば、崖の絵の書き方の面白さゆえだ。和紙をくちゃくちゃに折り曲げて崖の刺々しさを出すとか、和紙の折り目が気に入らないから厚みを変えるとか、そう言う発想の凄さに画家としての才能を大いに感ずる。滝の場合も絵具を垂らして滝を描く。この場合も絵具の調整が半端ではない。お弟子さんが作業をやると言っても、何回も何回もトライしている。
いずれもできた作品はやはりすごい(他の表現ができないところが凡人)と思う。襖としてのデビューが楽しみだ。
と同時に、襖絵の完成までの過程の苦労を思うと、襖絵をさっとしか見れない自分とのギャップを大いに感ずる。作品とはそう言うものであることを改めて感ずる。以前に見た「36歌仙絵のざっと見」ももったいない話だが、理解できないゆえに仕方ないことだ。
* 千住さんを久住さんと記載していました。申し訳ないです。