2019年06月04日

「日本の誕生」読後感


2019.6.1 峰床山ーナナカマド

「日本の誕生」を雑く読み終えた。雑くというのは拾い読み程度。

でも非常に面白かった。私の好きな渡部昇一さんに結構きつく意見し、今読んでいる田中英道さんの古代史観も一蹴されている。

私の理解で言えば、著者の長浜浩明さんは記紀や魏志倭人伝をまずはしっかりと読み、理解し、不具合点・例えば、天皇の年齢に関わるところなどを整合性が出るようにそれなりの解釈で説明している。この年代を修正しないと、邪馬台国など諸々記載内容に不整合が出てくる。

結論的には神武天皇の即位はBC660ではなくBC70として、他の天皇についてもデータベースに修正を加えている。根拠は記紀に記載されている内容と炭素の同位元素による年代推定による。

なぜ記紀の内容が正しいかは、大阪平野の昔の状態(科学ベースでの推論)と神武天皇の東征の整合性(辻褄が合う)が根拠となっている。

一方、邪馬台国についても北九州説で説明ができるとし、記紀で無視されているのはその程度の存在出会ったということ、逆に魏志倭人伝でいかにも邪馬台国が日本を統一したかのごとき記載があるのは、彼らにとっては北九州が倭の国の全ての認識であり、その程度の国という認識のためだろう。

また、以前に紹介(「超日本史」の本)したが、Y染色体とミトコンドリアのデータに基づき、日本人はアフリカから南方ルート来ており、大陸から来た人種ではないということ。むしろ、日本が朝鮮半島に進出。

戦後のGHQの指導で大学には記紀否定論者のみの巣窟になった。その存在は否定すべきではないが、記紀を擁護するものも含めて古代史の見直しをしないと正常な古代史の整理はできないでしょう。特に石器時代などの古い時代については遺跡の発掘で日本の古さが証明されているのに、それすら否定するトンデモナイ教科書の存在そのものがおかしいでしょう。

例によって私の勝手な理解ゆえ間違った認識はご容赦。
  

Posted by まめちるたろう at 03:48Comments(0)歴史