2020年10月03日
日本の歴史

2020.9.30 花緑公園ーまつぼっくり?
竹田さんの「天皇の国史」はそろそろ平城京に入ってきた。
私の大きな関心事は古事記やの日本書紀の記載内容と実際の歴史とのドッキング、具体的には縄文時代や弥生時代は古事記のどの部分にあたるのかということ。したがって、この辺りの読み方はゆっくりだが、後の部分は結構雑く読んでいる。目が疲れるし、緊張がつづかない。当たり前だが、記紀とのドッキングでは竹田さんの記述も明確ではない。こんなところだろうというような記載だ。
ともかく、百田さんの「日本国紀」とは対照的だ。古代と現代のページの割り振りが全く反対。
竹田さんは天皇を中心とした記載だが、日本人の起源と絡むゆえに科学面からもきっちりアプローチしている。同類の本では渡部昇一さんの「決定版・日本史」も記紀とのドッキングで日本人の起源やメンタリティなどを云々されている。
面白いなと思うのは、例えば古墳時代の古墳の位置づけはあくまでお墓という記載だ。小名木さんなどは干拓事業の土を利用してお墓に転用という説明だ。とくに大きさでは一番の仁徳天皇陵は天皇の民への思いやりからして「大きな墓を作れ」という指示は合わないように思える。大阪平野の干拓事業の残土を積み上げただけとした方が納得できるのだが。干拓事業のことは長浜さん(日本の誕生)や茂木さん(超日本史)も取り上げていたと記憶。
古事記とか日本書紀では天皇の年齢が100歳を超えるケースもあり、それゆえに記紀は作り話と一蹴する歴史学者もいるようだが、6ヶ月で1年とみなしたことがあったとも言われているので素直にそれを解釈して、竹田さんも例えば神武天皇はBC660即位ではなくBC70かもという。従って、建国2600年ではなく建国2000年となるが、歴史の年代は発見により書き換えられるものゆえそんなもんでしょう。弥生時代も開始が水田稲作となっているので、研究結果からBC1500からBC2000年と500年遡ったとのこと。
以前から何回も記載しているが、遺伝子研究の結果、日本人の元祖とかどこからきたかがはっきりしつつあり、縄文文化・文明も見直されつつあるはいいことだ。日本が好きでない歴史学者にとっては耐えられない事実かもしれません。
今後の研究によりどう転ぶかはわからない。記紀の利用価値は考古学、時代特定の測定法の進展などの科学によりいずれ価値が判断されるでしょう。