読後感
2018.9.24 京都・真如堂
「かわいそうな歴史の国のC国人」宮脇淳子著 を読み終えた。
宮脇さん(学者)は専門はモンゴルの歴史、旦那さんは故岡田英弘さん(学者)で、岡田さんからC国のことを勉強されたと説明がありました。
共産党の独裁政権が支配する国はどんな国だろうというのが当然の関心事。マスコミ情報で断片的にはわかっているが恐らく偏った情報でしょう。
宮脇さんの視点は一歩下がって見ているので、C 国の異なった部分が観れる。
最も関心にあるのは庶民の暮らしだが、「C国の上位1%の富豪所帯(官僚層?)の平均年収は1900万円なのに対して2012年の労働者の平均年収は80万円」ゆえ約20倍の開きがある。ということは庶民はほとんど購買に関わりがあるかどうかが?だ。よって、海外に売って稼ぐしかないということ。ーーートランプさんはここを攻めている。
チベットを支配下に置くときチベットの資産階級から皆に分配という大義名分で財産を没収しているが、これらが結局は庶民というより富豪所帯の懐に入る仕組み。ウイグルもチベット同様の境遇。要はお金を稼ぐ方法として楽ということかな。
一帯一路構想にしても、手口を見ていると該当国の部分支配につながっているので、国の乗っ取りー富豪所帯の懐を潤す ということ。
日本を例にすれば、反基地で盛り上がっている沖縄などを支配下に置き、ゆっくり豊かな日本も料理ということだろう。
このような体質は秦(したがって2000年の歴史)ができてから、現在に至るまで、自分しか信用できない(前の皇帝と親族を殺すなどが典型的事例)ということを学んだ結果なのでしょう。以上が所見つき読後感ですが、私の理解不足で著者の意図とは違うかもしれません。
日本と対照的です。一つは天皇の存在の継続(2600年)、今一つは教育勅語(決まりごと)に見られる伝統の継続。強いてもうひとつあげれば、皆で考えて乗り切ろうという風土。ーーーーーー これらが形骸化して行くのは日本らしさの消滅に繋がるだろう。
関連記事